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微細加工技術コラム

真空シール面加工の気密性を高める 微細溝加工技術

本記事では、高い表面粗さ、平面度を実現する当社の真空シール面の微細溝加工技術についてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

真空シール面とは

真空シール面とは、外部と遮断された真空環境を保持するための接触面です。
従来シール面はOリングなどのゴム製ガスケットを用いて気密性を確保していましたが、半導体製造装置や精密機械分野などのより高い真空度が求められる場合には、微細加工によって高い表面粗さや平面度を実現することで真空状態を確保することが可能です。

真空シール面の表面粗さ、平面度の重要性について

真空シール面の性能を左右する要素として、特に重要視されるのが「表面粗さ」と「平面度」です。表面粗さが大きい場合、表面の細かい凸凹などが隙間となってしまい、空気やガスが漏れやすくなります。また、平面度が確保されていないと、接触面の一部にのみ圧力が集中してしまい、均一な密着が得られず気密性を維持することが難しくなります。

通常の環境であればoリングを使えば問題ありませんが、高い気密性が求められる部品の場合、溝部分から外気が侵入することで真空状態を維持できなくなるため、シール面にミクロン単位の加工精度が求められます。

 

エンドミルを用いた加工時の課題

シール面の加工では、通常エンドミルを使った切削が多く用いられます。しかし、エンドミルでは「ツールマーク」と呼ばれる工具痕が残ってしまう場合が多くあります。
ツールマークが残ってしまうと、以下のような問題が発生します。

・微小な溝が空気の通り道となり、真空状態を保つことができず空気漏れの原因となる(表面粗さ)

・シール面の接触性が不均一になる(平面度)

一般的な用途ではOリングで補えるため大きな問題にはなりませんが、高い真空度を必要とする場合このツールマークが致命的になります。

ツールマークへの対処方法とその限界

ツールマークの解決法として挙げられるのが「ヘール加工」と呼ばれる加工方法です。ヘール加工とは、専用のヘールバイトを使い、溝を一定方向に直線的に動かすことで切削する加工方法です。
一定方向に加工ができることで直線的に工具痕が形成でき、細かい溝や凹凸ができずらく、エンドミル加工と比べ気密性を高めやすい加工方法です。

しかし、通常のヘール加工では直線形状しか対応できないという制約があり、R形状や90度曲がった溝などの複雑な形状を必要とする部品には適していないという問題があります。しかし、当社では、こうしたヘール加工の課題に対して、特殊な加工技術を用いることでR形状や直角に曲がった溝加工でも対応することが可能です。

当社のシール面加工事例

シャワープレート(シール面加工)

こちらは、シャワープレートの溝部分にヘール加工を施した事例です。
一般的なエンドミル加工では、円弧状にカッターマークが生じてしまい、十分な気密性を確保することが難しくなりますが、
当社では、独自の特殊円弧ヘール加工技術を活用し、円弧状の直線上に高精度なヘール加工を行うことで、ツールマークをほとんど残さず、高い気密性を実現しました。

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今回は、真空シール面加工時の微細溝加工技術についてご紹介しました。微細加工ドットコムを運営する株式会社中川製作所では、ミクロン台の加工ができる加工技術、品質管理体制を整えており、微細加工の豊富な実績がございます。お困りの方はお気軽にお問い合わせください。

 

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