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微細加工技術コラム

寸法精度”±0.003”の微細穴加工を実現するための秘訣

微細加工ドットコムを運営する株式会社中川製作所では、毎月30万穴以上/月、ご依頼が多いときは100万穴以上/月の微細穴加工を行っております。この豊富な加工経験から得たノウハウを基に、お客様のご要望いただいた場合には、寸法精度±0.003を保証した微細穴加工を行うことが可能です。

当記事では、そんな当社の経験に基づき、寸法精度”±0.003”の微細穴加工を実現するために重要な6つのポイントをご紹介します。

1.加工方法
通常の穴加工では加工時にバリが発生したとしても、バリ取りを行うことができます。しかしながら、微細穴加工ではバリが発生すると、穴が微細であるために後工程でバリ取りを行うことができません。そのため、微細穴加工を実現するためには、バリレス加工が求められるのです。実際に当社では、培ってきたノウハウ・経験に基づくことで、加工方法を最適化しバリレス加工を行っております。

2.切削工具
実は、切削工具メーカーにより工具に記載している径と実寸法の径は微妙に異なります。通常の穴加工では問題となりませんが、微細穴加工においてはこの微妙な寸法の違いを考慮する必要があります。当社では、各工具メーカーの微妙な違いを押さえ、切削工具の正確な径をきちんと把握するよう努めています。また、加工時には、工具の振れにも注意が必要です。工具の振れを考慮できていないと、どうしても寸法精度±0.003などの高精度を確保することができません。当社では、この振れを管理するために、ホルダーと工具のマッチングに注意を払い、ホルダー・工作機械の清掃を徹底しております。

3.加工環境
高精度な微細穴加工を実現するためには、その要求スペックに対応できる加工設備が必要です。当社では、±1μm以下の精密加工ができる超高精度高速微細加工機「Android(アンドロイド)」(碌々産業製)や高精度高速小径微細加工機「MEGA(メガ)」を設置し、微細穴加工にあたっています。さらに、これらの設備を±0.5℃に管理された恒温室内に設置しており、万全の加工環境を整えております。

4.オペレーター
微細穴加工を実現するためには上述の設備のみならず、それを使いこなすオペレーターも重要です。特に寸法精度”±0.003など高精度な微細穴加工を行うためには、豊富なノウハウ・経験に基づいて加工を行う必要があります。当社には、長年経験を積んでいる微細加工専門のオペレーターが多く在籍しております。これらのオペレーターが上述の設備を使いこなし、高精度な微細穴加工品を提供しています。

5.ワークの材質
微細穴加工を行うためには、工具の高速回転が必須となります。高速回転を行うと、どうしても熱が発生します。そのため、熱膨張係数が高い材料は微細穴加工には適しておりません。この材質選びを間違えると、どれだけ最適な加工条件、優れた設備・オペレーターを保有していても、高精度な微細穴加工は実現できませんので注意しましょう。ちなみに、微細穴加工に適している材質としては、スーパーエンプラや、マシナブルセラミクスなどが挙げられます。是非ご参考ください。

6.ワークの板厚
高精度な微細穴加工を実現する上で、ワークの板厚は非常に重要です。例えば、板厚が厚いと、長い工具が必要となります。穴径に対し、工具が長すぎるとどうしても剛性が落ち、高精度な加工を実現することがはできません。一方で、板厚が薄いと、しっかりと固定することができず、加工時に材料が微小に上下にたわみます。同じくこの場合も高精度な加工は難しいといえます。一般的に、±0.003程度の高精度微細穴加工を実現するためには、穴径に対してのワークの厚みが8~10倍程度が最適といえます。

いかがでしたでしょうか。寸法精度±0.003の微細穴加工を行う上で重要なポイントをおわかりいただけましたでしょうか。微細加工のことなら、是非当社にご相談ください。