この六角穴の微細加工品は、アルミA1050で製作したもので、通常の微細穴加工とは少し違う加工方法を取り入れています。当初、お客様からは通常の丸穴加工を指示頂いておりましたが、できるだけ開口比率を上げたいというご要望でした。そこで微細加工ドットコムを運営する中川製作所では、同じ面積の小径穴を、同一エリアの中により多く空け、かつ穴の内側のトータル周長が長くなるよう、丸ではなく六角形状をご提案しました。これにより、丸形状の場合の開口率が62.2％に対し、六角穴の場合は67.6％となり約８％の改善を行うことができました。

従って加工については、碌々産業のアンドロイドを用いて丸穴加工を行った後にワイヤーカット放電加工機MEXを用いて六角穴に仕上げています。なお、通常のワイヤーカットのワイヤー線はΦ0.1mmであり、今回のご要望である「できるだけ周長を上げ」ようとしても角部分に線径分のRが生じてしまうため追い込むことができませんが、今回MEXではΦ0.05を使うことでより周長を稼ぐことができます。

微細加工ドットコムでは、様々な微細加工機を用いながら、お客様のご要望に最大限お応えできるよう、提案とスピードを持って対応いたしますので、お困りの案件がございましたがぜひご相談ください。